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第15号
特集:「医療系の知財人材とアカデミア」
定価:2,000円(税込)
発行日:2020年12月15日(会員用PDF版は2020年12月1日発行)
目次
巻頭言
・転換の年2020年とコロナ後
高木 善幸Assistant Director General, WIPO
特集「医療系の知財人材とアカデミア」
・医療系知財人材とネットワーク
石埜 正穂札幌医科大学医学部先端医療知財学 教授
医療分野における技術移転においては、薬事・臨床開発に必要となる高額な投資を担保する要請により、「特許」と「エビデンス」の2つの要素が高いレベルで求められるが、最近の医療開発をめぐる流れの中で、アカデミアが自らこれらを取得する必要性がますます高まっている。本稿ではこういった背景を踏まえつつ、アカデミアに必要な知財等支援人材について検討する。またその充足および補完の観点から、ネットワーク活用の有用性および課題について、2つのネットワークの運用例を通して考察する。
・東北大学における医療知財人材の現状と課題
高橋 亨東北大学病院臨床研究推進センター(CRIETO) 知財部門 特任准教授 弁理士、博士(工学)
大学における医療知財人材は、その知識と経験はもとより、医学、工学といった広範な技術分野に対応できる柔軟性と、個々の研究者と円滑なコミュニケーションが取れる人間性といったものも求められる。しかしながら、大学の構造的な問題により、そのような人材がなかなか定着しない課題がある。本稿では医療分野に焦点を当てつつ、大学における知財業務の現状と課題、大学で求められる知財人材についての報告としたい。
・医療分野の知財人材
藤澤 幸夫大阪大学共創機構
井上 隆弘大阪大学共創機構
丸山 香大阪大学共創機構
奥田 英一郎大阪大学共創機構
北岡 康夫大阪大学共創機構
大学の学術研究成果から知的財産が創出されるチャンスは多くあるが、大学研究者は学術論文の公表を第一義的に取り組むため、発明の特許出願に関してはいくつかの制約や課題がある。このような状況下で、知財人材は、有用な発明を発掘・特許出願し、技術移転・社会実装につなげる業務を担当することになる。医療分野の知財人材は、医薬・医療の研究開発、知財、導出・導入、ライセンス契約の業務経験を有していることが必要であり、また多彩・多様な発明者との間で信頼関係を構築していく人間力も求められる。
IPランドスケープ
(第8回)スタートアップのIPランドスケープ~経営層の意識は高い!~
原田 雅子株式会社スリーダム 執行役員(知財戦略)兼務 社長室
知財法論壇
(第10回)ポストコロナの遠隔授業と著作権法
内田 剛東海大学法学部
フリーコンテンツ時代の情報リテラシー
(Vol.22)本気で勉強する大学生
宮武 久佳東京理科大学教授
Column 知財の国際舞台から
夏目 健一郎WIPO PCT法務・国際局上級部長
知財世界の醍醐味
(Vol.18)豆乳発酵飲料事件
半蔵門伝次郎水産会社勤務、一級知財技能士(特許専門業務)・弁理士
シリーズ「企業に聞く - 知財と標準化」
(第17回)「コロンブスの卵的発想の特許・標準化により社会の困りごとを解決」~株式会社テムザック~
福永 敬一一般財団法人日本規格協会 標準化研究センター
グローバル知財情報
・AI技術の中国知的財産法における保護・活用と課題
方 喜玲中国弁理士・訴訟代理人(中国弁護士資格者)、方信グローバル知財サービス株式会社 代表、北京智信四方知識産権事務所 副所長
前川 直輝前川知的財産事務所 所長 日本弁理士
米国最高裁判例評釈
・米国特許法145条の規定により合衆国地方裁判所に特許商標庁の決定に対する不服の訴えを起こした者は特許商標庁の弁護士及びパラリーガルの給与も負担すべきか。
Peter v. Nantkwest, Inc., 589 U.S.___(2019)(合衆国最高裁判所2019年12月11日判決)の解説及び評釈
寒竹 恭子三井住友信託銀行 法務部副部長 弁護士
ワシントン便り
石原 徹弥(一財)知的財産研究教育財団 知的財産研究所ワシントン事務所 所長
知財関連省庁からのお知らせ
商標行政の最近の取り組み
特許庁 審査業務部 商標課
「知的資産経営」の概要と今年度の取組
経済産業省 経済産業政策局 知的財産政策室長 渡邊 佳奈子
2020年知的財産権制度説明会(初心者向け)をオンライン配信!
~知財の活用を目指す企業のみなさん向けにお届けします~
特許庁 総務部 普及支援課 産業財産権専門官
特許庁・令和2年度福島知財活用プロジェクト事業創出実証研究事業における取組
特許庁 総務部 普及支援課