最新号
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IPジャーナル最新号

第36号

特集
「半導体と知財」

「サプライチェーンにおける企業間契約とリスク対応条項について
 ~半導体製品の取引を例に挙げながら~」
「知財非侵害保証・補償条項を巡る行政の動きと今後の契約交渉の在り方」
「特許ライセンス活動による技術標準化の事例」

定価:2,000円(税込)
発行日:2026年3月15日(会員用PDF版は2026年3月1日発行)
目次
巻頭言
・わくわくする未来を次の世代へ
 共進化が日本の産業にもたらすもの
中畑 稔One ip弁理士法人 代表弁理士
特集「半導体と知財」
・サプライチェーンにおける企業間契約とリスク対応条項について
 ~半導体製品の取引を例に挙げながら~
石川 文夫立教大学法学部 客員教授
現在、日本企業においては、あらゆる産業分野でグローバルにビジネスが展開されている。特に2020年に発生したコロナ禍以降、多くの企業がサプライチェーンの重要性を改めて認識しBCP/BCMの観点から様々な対策が講じられている。本稿では、企業時代の経験をもとに、半導体製品を取り上げ、サプライチェーンにおける半導体企業の位置付け、事業構造、製造プロセスなどを概観し、半導体企業が取り交わす取引契約の実状などを説明し、それらの取引に潜む知的財産権に関するリスクに焦点を絞り、契約当事者が負担するリスクを許容範囲にする英文契約条文の対応例を紹介する。
・知財非侵害保証・補償条項を巡る行政の動きと今後の契約交渉の在り方
飯島 歩弁護士法人イノベンティア 弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士 弁護士法人イノベンティア代表社員
半導体サプライチェーンにおいて締結される供給契約には、しばしば知財非侵害保証・補償条項が置かれ、受注者は、これを受け入れるのが契約実務の常識とされてきた。しかし、近年、これらの条項が受注者に過重な負荷を加える場合があることが意識され、その適正な在り方について公正取引委員会や中小企業庁から文書が公表されている。本稿では、これらの文書を踏まえた今後の供給契約の在り方について考える。
・特許ライセンス活動による技術標準化の事例
武智 敏(元)富士通株式会社半導体事業部プロジェクト課長、(元)知財部門専任部長
LSI製品用の感光性樹脂であるレジスト材料技術における特許ライセンス活動の紹介である。他社に先駆けてその開発に成功したことを生かして、その技術標準化を目的とした特許ライセンス活動を行った経緯などに関してその内容と共にこれらの技術標準化に成功した効果についても併せて紹介する。同時に、LSI事業固有の特徴も踏まえて、これらの技術標準化に成功した一方で、技術標準化を行うことの是非についても振り返る。
寄稿
井手 李咲弁理士法人志賀国際特許事務所・法学博士
日中共同研究事業は、今年で13年目を迎える。他の調査研究事業と異なる点を挙げるとすれば、日本と中国の学識経験者が知財に係る共通の研究テーマを設定し、1年間じっくりと学術的な研究に取り組むことにあろう。日本と中国との間は、しばしば政治的な要素により各種交流が中断したりしているが、本事業では少しずつ育んできた信頼関係を土台に学術的な研究交流を長く続けてきた。本稿は、当該事業を振り返ったものである(なお、本稿中の内容は、各執筆者が当時を振り返って記した個人的な所感であり、現在又は当時の所属組織の公式な見解を示すものではない)。
IPランドスケープ
(第24回)深化と裾野拡大を進めるIPランドスケープ推進協議会
     ―仮想IPL・海外連携・標準化の現在地
荒木 充、和泉 恭子、姜 貞順、後藤 文郷、中村 栄、渡辺 由佳子IPランドスケープ推進協議会
2020年12月の設立以降、今年で活動5期目となるIPランドスケープ推進協議会は現在、参加企業が125社(2026年1月現在)まで拡大し、新たな活動ステップに入った。2023年からは、欧州や韓国などで活動するIPL実践団体との連携を積極的に推進。2024年には、企業におけるIPL活動の普及・底上げを目的に、「IPLの標準型」策定に着手した。2025年度は、会員企業の中でもレベルの差が生じてきていることに対応し、裾野を広げ、底上げを図る目的で、新たに入門編を企画し開始した。本稿ではこれらの分科会活動に加え、産学連携におけるIPLの検討について紹介する。
フリーコンテンツ時代の情報リテラシー
(Vol.43)「日本のオーケストラ」と「日本の大学」
      未来を先細りさせるのは誰か?
宮武 久佳東京理科大学嘱託教授
Column 知財の国際舞台から
夏目 健一郎WIPO 事務局長補
知財世界の醍醐味
(Vol.39)ジョッキ缶意匠事件
半蔵門伝次郎水産会社勤務、一級知財技能士(特許専門業務)・弁理士
地殻変動に揺れるエンタメ業界
(第11回)日本の映像業界に迫る取適法
     ―取適法で業界の“常識”は覆るのか―
弁護士 中山 茂 × 弁護士 國松 崇 ×  TBS 矢内 一正
エンタメ業界(映画・演劇・テレビ・アニメ・音楽・出版・ゲーム等)の法律実務に関する仕組みは、もともと複雑であり、業界特有の要素が強いものであったが、コンテンツ自体が変貌し、ビジネスモデルが時代とともに急速に変化していく状況下で、ますます混迷を極めた状態に陥っている。
約1年前の本連載第10回(本誌31号掲載)では、2024年11月1日に施行されたばかりのフリーランス新法の内容を点検しつつ、エンタメ業界への影響について議論した。そこでは「ギャラは後で決める」という業界慣習が一挙に崩れていくことは簡単ではなさそうだとの予想も述べた。その後、兄弟法ともいうべき下請法が改正され、新たに取適法として2026年1月1日に施行された。本連載第11回では、取適法の内容を点検しつつ、改めてエンタメ業界への影響について議論したいと思う。そして、今後の予想について筆者らの私見を添えたいと思う。
グローバル知財情報
アセアン10カ国における医薬品分野の特許保護
加藤 浩日本大学法学部 大学院法学研究科 教授
山西 了一般財団法人知的財産研究教育財団 知的財産研究所
アセアン10カ国における医薬品分野の特許保護の状況は、国によって異なる傾向にある。例えば、6カ国において、医薬品分野で特許審査(実体審査)が行われているが、それ以外の4カ国では、十分な実体審査が行われていない。また、6カ国においては、特許審査ガイドラインを有しているが、それ以外の4カ国では、特許審査ガイドラインを有していない。さらに、特許の保護対象、不特許事由、産業上の利用可能性、新規性、進歩性、記載要件については、国によって異なる傾向にあり、最近、運用が改善されている国もある。
ワシントン便り
蛭田 敦(一財)知的財産研究教育財団知的財産研究所ワシントン事務所所長
知財関連省庁からのお知らせ
・「未管理著作物裁定制度」が2026年4月から始まります
 ~今は眠る著作物等の価値を再発見し、新たな創作活動へつなぐ仕組み~
文化庁 著作権課 著作権調査官 飯田 真弥
・「不正競争防止法におけるパブリシティ価値の保護に関する調査研究報告書」の概要
経済産業省 経済産業政策局 知的財産政策室 室長補佐 弁護士・弁理士 黒川 直毅
・2025年意匠五庁(ID5)年次会合が開催されました
特許庁 総務部 国際政策課 総務部 国際協力課 審査第一部 意匠課
IPジャーナルは知財研フォーラムとIPマネジメントレビューを統合して創刊した新雑誌です。
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