一般財団法人知的財産研究教育財団は、一般財団法人知的財産研究所と一般社団法人知的財産教育協会の合併により、平成28年4月1日に発足しました。
知的財産研究所は、平成元年に設立されて以来、知的財産に関わる諸問題の調査・研究を行って参りました。また、付設図書館には一万冊を超える内外の書籍・判例集を収集し、書籍・論文及び判例などの検索システムや経済分析ツールとしての特許統計データベースなど、様々な情報検索システムを開発し一般に公開してきました。さらに、知的財産に関する人材育成、シンポジウム・セミナー等を通じた情報普及に努めるとともに、外国の大学・研究機関と国際研究協力協定を締結し、学術交流にも力を入れて参りました。
知的財産教育協会は、平成14年に設立され、知的財産に関する能力検定制度を通じて、知識の普及や啓発活動を行うとともに、専門的知識を有する人材の育成及び資質の向上を図って参りました。平成16年に創設した民間検定「知的財産検定」は、平成20年に職業能力開発促進法に基づく国家試験「知的財産管理技能検定」となり、合格者には「知的財産管理技能士」という国家資格が付与されます。国家試験移行後、毎年約3万人、累積で約25万人の方々が受検し、延べ約7万人の知的財産管理技能士が誕生しています。
このように、知的財産に関する研究・教育の分野で活動を進めてきた両団体は、知的財産制度の普及啓発等を通じ、我が国産業経済の健全な発展に資するという共通の目的のもと、両団体の機能を一体化することによる更なる発展に向け、合併いたしました。
今後は、この財団の一部門として知的財産研究所と知的財産教育協会の名前を残し、旧来の業務を引き続き行うとともに、合併のシナジー効果を発揮し、新しい分野の仕事を生み出すことにより、我が国の知的財産制度の変革・発展・教育に一層意欲的にチャレンジして参ります。
本来、研究と教育は一体であるべきところ、両団体が合併することにより、研究と教育を両輪として、私共は、今まで培った知恵と経験を重ね合わせ、新しい時代の先端を共に走るべく、新たな活動に邁進する所存であります。
今後とも当財団の事業に対しまして、皆様のご支援・ご理解を引き続き賜りますようお願い申し上げます。